静岡県熱海市にあるMOA健康科学センターでは、医学及び各種の健康法について自然尊重・自然順応の視点で学際的総合的に調査・研究を推進しています。

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新着情報

研究ブログ

日本公衆衛生学会で研究員が成果の発表を行う

10月31日~11月2日、鹿児島市において第76回日本公衆衛生学会総会が開催されました。
木村主任研究員は、「児童発達支援事業所における利用者の行動とその保護者のQOL 第1報 ベースライン調査」と題し、ポスター発表を行ないました。
この研究は、長崎県立大学の林田准教授、および広島大学医学部の烏帽子田教授らと共同で行ったものです。広島の児童発達支援事業所において、児童の保護者を対象にアンケート調査を行いました。初年度の調査の結果、児童の行動と保護者のQOL(生活の質)およびSOC(ストレス対処能力)との間に有意な相関が見られました。
この調査は3年間継続し、児童発達支援の役割とその効果について、検討を進めていく予定です。

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花を生けて鑑賞することは疾病の有無か変わらず癒される

  日本健康心理学会第29回大会が岡山大学で行われ、当財団に内田主任研究が、日芸版「癒し」評価スケールを用いた花の癒しの評価-疾病の有無による違いというタイトルで、山岡淳顧問、松本洸日本大学芸術学部教授との連名で発表しました。この研究は、一輪の花の癒しを日芸版「癒し」評価スケールを用いて、被験者の疾病の有無の違いを分析した研究です。写真鑑賞と他人の花の鑑賞、自分で生けた花の鑑賞を比較した結果、他人の花の鑑賞では疾病有群ではあまり癒されず、自分の花の鑑賞では疾病の有無にかかわらず癒されたことがわかりました。この結果より、一輪の花を生けて鑑賞する行為は、被験者の疾病の状態によらず、人の心理を癒す効果があることが分かりました。特にリフレッシュ感や向上していこうという癒しが高まることが分かりました。


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第144回 アメリカ公衆衛生協会での発表

コロラド州デンバー市で第144回アメリカ公衆衛生協会年次総会が開催され、当財団から田中研究員が参加しました。1029日から112日まで開催され、アメリカ国内外より12000人以上の研究者・学生が集いました。


今回の参加に当たり田中研究員は、鈴木理事長が行った統合医療の国際予備調査のデータを元に統合医療の概念に対する調査結果を国別に比較したものと職業別に比較した研究結果をポスター発表しました。

複数の設問に対する答えを国別に比較したポスターでは、各国の統合医療の利用状況と、統合医療の教育、病気を治療する上で宗教性や霊性が大切であるかどうか、医療の中にスピリチュアルケアがどの程度取り入れられているか、これらの結果を比較したものを取り上げました。

統合医療の質問に対する答えを職業別に比較したポスターでは、統合医療という言葉を聞いたことがあるか、統合医療の内容についての理解、統合医療を推進するべきと思うかについての質問結果と、統合医療の概念に対するイメージについての質問結果を取り上げました。

特に興味深い結果としては、病気治療の上でスピリチュアリテイと宗教性が重要であると答えた人の割合が、他国と比較して日本は低かったことです。また統合医療の理解、統合医療の推進について職業別に比較した結果、教育関係者の割合が低く示されたことです。教育分野では統合医療はまだ確立されておらず、概念も構築途中であるといえるかもしれません。


様々なセッションへ足を運び発表を聞きましたが、特に印象に残ったセッションはアメリカの統合医療の実践に基づいた研究を行うネットワークであるBraveNetの研究者による発表です。統合医療の有効性を実証するためのデータベースが、14か所の統合医療を提供するクリニックで収集されたデータを元に、つくられました。国内の統合医療のベストプラクティスを判断するためのプラットフォームができると期待を持たれています。事前解析の結果、鍼灸、エネルギー療法、カイロプラクティックなどの整体が痛みの軽減に対して有効という結果が発表されました。エネルギー療法の安全性については知られていますが、有効性についての公正な判断はされていません。事前解析結果ですが、痛みの緩和に対してエネルギー療法が有効であることが発表されることはとても心強いことです。引き続き今後の研究結果に期待したいと思います。

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第23回 国際QOL学会での発表

1019日から22日、デンマーク国コペンハーゲン市において、

23回国際QOL学会年次大会が開催され、当財団から木村友昭主任研が参加しました。今年の大会のテーマは、「QOL研究における挑戦に取り組むための成功した戦略」で、著名なQOL研究者の業績が紹介されました。

 木村主任研究員は、「喫煙者と非喫煙者における包括的な生活の質(QOL)および精神的態度の比較」と題して、ポスター発表しました。地域住民と会社の従業員を対象とした調査をもとに、喫煙とQOL、および精神性(スピリチュアリティ)との関連を男女別に分析した結果を示しました。

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QOLの測定には、10項目版MOAQOL調査票(MQL-10)を使用し、また、精神性の測定には、SKY式精神性尺度を使用しました。男性では、喫煙とQOL、および精神性との関連は見られませんでしたが、女性では、喫煙者のQOLおよび精神性の得点が有意に低いことが分かりました。この発表に対し、使用した尺度の内容や、これまでの先行研究に関する質問やコメントが寄せられました。

 SKY式精神性尺度を使用した別の研究は、すで論文として発表されていますが、国際会議で発表したのは初めてでした。木村主任研究員は、このたびの研究成果も論文としてまとめる計画です。

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ENCUESTA INTERNACIONAL DE MEDICINA INTEGRATIVA

2016.10.06 / 研究ブログ

日本応用心理学会で研究員が植物の癒し効果について自主企画ワークショップを開催

91日と2日に第83回日本応用心理学会が札幌市立大学で開催され当財団から内田主任研究員、木村主任研究員、田中研究員と山岡顧問が参加しました。

内田研究員は「花および写真の鑑賞による心身の癒し~癒しの嗜好と心理生理学パラメータとの比較~」の題のポスター発表を行いました。自分で生けた花、他人が生けた花、写真鑑賞の心身に与える癒しの効果を測定解析し比較した研究でした。結果、自分で生けた花を見ることが最も心理的な癒しとなり、肩が柔らかくなったようです。また癒し評価スケールでは、花を観賞して癒された人に影響したようです。


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二日目に、「植物の癒し効果を評価する:農業、医療、そして応用心理学からのアプローチ」という題で自主企画ワークショップが行われました。このワークショップの企画者として木村主任研究員が登壇し、その後話題提供者として、奥熱海療院の水野氏、農業環境研究所より中川研究員、そして内田主任研究員が発表を行いました。

水野氏は園芸療法士の観点から植物の癒し効果について発表をされました。園芸療法は自然や植物との関わりを通し、心と身体の健康や社会生活における健康の改善、回復を図るものです。奥熱海療院で、2006年より園芸療法を実施されてきたようですが、複数年にわたり継続して園芸療法を受けて、心身の機能向上を達成された患者さんを取り上げたケーススタディの発表を行いました。

中川研究員は大規模ヒマワリ畑の景観が人に与える癒し効果について話題提供されました。平野部に位置するヒマワリ畑と山裾部に位置するヒマワリ畑に訪れた観光客に対して癒しスケール調査票を用いて調査を行いました。両地点において癒しの総合得点が高く、治療的な傾向が強かったようです。男性より女性に顕著な癒しの効果が示されました。

内田主任研究員は花や自然散策の生理的・心理的な影響を、癒し評価スケール、肩の筋硬度計測、心拍変動で計測し、解析した結果を発表しました。花の鑑賞や自然散策は肩の筋硬度を低下させ、副交感神経活動を活性化させ、生理心理的に癒すことが発表されました。

植物の心身に及ぼす影響を多面的に知ることができ、説得力のある興味深いワークショップとなりました。


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日本健康教育学会で研究員がQOLとスピリチュアリティに関する研究を発表

IMG_0928.jpg平成28年6月11日、12日に第25回日本健康教育学会学術大会が沖縄科学技術大学院大学(OIST)で開催されました。
当財団から、木村友昭主任研究員が参加し、「ソーシャル・キャピタルと生活の質(QOL)、およびスピリチュアルな態度との関連」という演題で研究発表を行いました。この研究は、広島大学医学部の烏帽子田彰教授との共同研究の成果です。
QOLは、10項目版MOAQOL調査票(MQL-10)を使用し、スピリチュアリティは、20項目版SKY式精神性尺度(SS-20)で測定しました。ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)とは、住民同士の信頼感、助け合いや結びつきを意味します。
 1476人のデータを分析したところ、ソーシャル・キャピタルの良好な人は、QOLおよびスピリチュアリティの得点が高いことが分かりました。厚生労働省が進める健康政策「健康日本21(第二次)」では、「全ての国民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現」をうたっており、本研究の結果は、それを裏付けるものと言
えます。

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日本生理心理学会で研究員が花の癒しの効果に関する研究を発表

2016.05.18 / 研究ブログ

34JSPPphoto2.jpg 平成28514日、15日に第34回日本生理心理学会が名古屋大学で開催されました。当財団からは、内田主任研究員、木村主任研究員、山岡顧問が参加し、「花による心身の癒し -ストレスと自律神経,肩こり度との関連について-」というテーマで研究発表を行いました。この研究は日本大学松本教授との共同研究で行われ、花によるストレス緩和効果を調べました。自ら花を生けて鑑賞した場合と、他人が生けた花を鑑賞した場合、花でない写真を鑑賞した場合との違いを調べました。
 その結果、自ら花を生けて鑑賞することによって、心が癒され、肩の筋硬度が低下し、副交感神経機能が活性化しました。更にストレスが高い人ほど、副交感神経機能がより活性化しました。つまり、ストレスが高い時、一輪の花を生けて、鑑賞すると、こころと体が癒されることが明らかになりました。


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研究紹介:岡田式浄化療法は人の脳波をリラックス化させる

2015.06.18 / 研究ブログ

JACM_OPT_EEG.jpg一般財団法人MOA健康科学センター
主任研究員 内田誠也 博士(工学)

代替相補医療誌(The Journal of Alternative and Complementary Medicine Vol.18 No.9)に、岡田式浄化療法(エネルギー療法の一種)の研究論文が正式に掲載されました。19名の被験者に岡田式浄化療法を施術した場合と施術をしなかった場合の比較を行ったところ、脳波のα波を増加させるという結果が得られました。α波は脳波のある特定の周波数成分(8-13Hz)の波で、リラックスしているとき、α波が多く出現します。瞑想やヨガ、気功でもα波が増加することが研究されており、岡田式浄化療法でも同様な効果があることが証明されました。


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詳細を知りたい方は、英文ですが、内容に関しては下記のサイトにアクセスされれば、論文をダウンロードできます。

HTMLバージョン

http://online.liebertpub.com/doi/full/10.1089/ACM.2011.0428

PDFバージョン

http://online.liebertpub.com/doi/pdf/10.1089/acm.2011.0428

 

また、日本語の論文が必要な方は、MOA健康科学センター研究報告集第16巻に掲載されていますので、当財団までご連絡いただければ、対応させていただきます。

http://mhs.or.jp/report/docs/research%20reports%20from%20the%20MOA%20health%20science%20foundation%20Vol.16.pdf
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以上


悪玉ストレスを善玉にしよう!

2014.03.10 / 研究ブログ

山岡 淳/一般財団法人MOA健康科学センター 顧問、文学博士

 


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ストレスという語をこの世に広げたセリエ(seliye,H.)は、ストレスを定義付けるときに、「ひとに有害とみなされるストレッサーが加えられると特徴的な生理的な症状(汎適応症候群)が生ずる」と表現しました。そこでかれが「有害」という文字を使っているように、一般に、ストレスの素であるストレッサーは兎角「害」や「悪者」として取扱われます。

 

しかしその後になりセリエ自身も、ストレスにはその個人に受け入れ難い「不快なストレス」と、受け入れ易い「快適なストレス」と両者があると二分しました。確かにストレスには、悪玉なものが多いのは事実でありますが、善玉と見なされるようなストレスもあるのです。

 

私はストレス、とくに「善玉ストレス」についてかねがね、

むしろ「善玉ストレス」は多く存在するし、大いに活用すべきである

適度のストレスは軽度の緊張を産み易いので、避けるのではなくむしろ歓迎すべきである

「悪玉」を「善玉」と変容できるのは、その受け入れる側の「姿勢」次第である

という持論を持ってきました。

 

例えば、スポーツの練習と試合で、練習し始めには喜んで「やる気」あるのに、練習を積み重ねているうちに「もう止めたい」とか、「これ以上はできない」と弱音を吐き始めます。「そこを何とか乗り越えよう」とか、周りからの圧力で「死ぬほどの思いでやらされて」やっと試合をやり遂げられたという経験があると思います。そして勉強や仕事でも、「困難」や「頑張り」の後になって大きな喜びを感じさせられたことがあったでしょう。

善玉ストレスにすると

 

意欲高揚

 

このように、練習、勉強、仕事などの途中の「辛さ」が大きいほど「快」の感情を体験できます。さらに、辛い途中の過程にも、試合後の快を期待する「快適なストレス」も持って同時に進行することによって、「不快なストレス」を和らげることにもなります。

 

セリエの後、ストレスの研究者であるラザルス(Lazarusu,R.S.)たちは、生体と環境との間の相互関連性を重視するようになりました。健康科学センターでは、人間が本来備えている自然治癒力をさらに増進し強化するという自然順応型の健康法を重視しています。この自然治癒力でストレスを善玉にしていきましょう。

 

そのような観点から、ストレスについても自然環境と関連する具体例などについて研究をし、それらの成果を活用できるように努めています。


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