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MOA健康科学センターからのお知らせ

日本応用心理学会で研究員が植物の癒し効果について自主企画ワークショップを開催

91日と2日に第83回日本応用心理学会が札幌市立大学で開催され当財団から内田主任研究員、木村主任研究員、田中研究員と山岡顧問が参加しました。

内田研究員は「花および写真の鑑賞による心身の癒し~癒しの嗜好と心理生理学パラメータとの比較~」の題のポスター発表を行いました。自分で生けた花、他人が生けた花、写真鑑賞の心身に与える癒しの効果を測定解析し比較した研究でした。結果、自分で生けた花を見ることが最も心理的な癒しとなり、肩が柔らかくなったようです。また癒し評価スケールでは、花を観賞して癒された人に影響したようです。


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二日目に、「植物の癒し効果を評価する:農業、医療、そして応用心理学からのアプローチ」という題で自主企画ワークショップが行われました。このワークショップの企画者として木村主任研究員が登壇し、その後話題提供者として、奥熱海療院の水野氏、農業環境研究所より中川研究員、そして内田主任研究員が発表を行いました。

水野氏は園芸療法士の観点から植物の癒し効果について発表をされました。園芸療法は自然や植物との関わりを通し、心と身体の健康や社会生活における健康の改善、回復を図るものです。奥熱海療院で、2006年より園芸療法を実施されてきたようですが、複数年にわたり継続して園芸療法を受けて、心身の機能向上を達成された患者さんを取り上げたケーススタディの発表を行いました。

中川研究員は大規模ヒマワリ畑の景観が人に与える癒し効果について話題提供されました。平野部に位置するヒマワリ畑と山裾部に位置するヒマワリ畑に訪れた観光客に対して癒しスケール調査票を用いて調査を行いました。両地点において癒しの総合得点が高く、治療的な傾向が強かったようです。男性より女性に顕著な癒しの効果が示されました。

内田主任研究員は花や自然散策の生理的・心理的な影響を、癒し評価スケール、肩の筋硬度計測、心拍変動で計測し、解析した結果を発表しました。花の鑑賞や自然散策は肩の筋硬度を低下させ、副交感神経活動を活性化させ、生理心理的に癒すことが発表されました。

植物の心身に及ぼす影響を多面的に知ることができ、説得力のある興味深いワークショップとなりました。


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